私がこのブログを書き始めたきっかけは早期退職前後の体調や気持ちの変化、家計の見通し等について、自分にとっては日記代わり、読んでいただいている方には何かこの経験が参考になるのではと思ってはじめたものです。
ではなぜ早期退職を考えるようになったかと言えば、もともともは自分自身の体力や健康状態に自信が持てなかったからですが、54歳のときに妻が思っても見ない病気を発症。
2年間の闘病生活を送ったのち他界。私は56歳。その後1年間フルタイムの仕事を続けましたが、それまでの2年間の疲れ、責任ある仕事、息子が受験期であったことへの気遣い等、様々な問題が一気に押し寄せ体調不良になり、改めて家計のシミュレーションを行い早期退職に至りました。
これが経緯ですが、妻の長期入院にあたっては、かなりの出費がありました。ところがたまたま最低限の医療保険に入っていた関係で、その保険金により医療費のほとんどをカバーすることが出来、「なるほど、こういったときに活躍する保険だったんだ」と再認識。
それまでは「なんとなく入っていたほうが良いだろう」と思っていただけでした。
そしてその保険金を支払う前段階で初めて「
高額療養費制度」と言うものを、自分で調べて理解することが出来ました。これが分かってから、いわゆる医療保険のパンフレットに書いてある、手術で何十万、長期の入院で何十万、合計100数十万という数値が、こういった高額療養費を考慮しない数字であることも分かってきました。
当時の年収から考えると、私の場合一ヶ月の医療費は、保険の利く医療行為が行われている限り、10万円まではいかないというのが高額療養費制度の基本だと思います。(保険の利かない最先端医療の場合は、実費になります)
つまりどんなに多くても一ヶ月の医療費のみの支払いは10万以内だということです。(特別な食事代やシーツ・パジャマ代、差額ベッド代は含まれません)
さらに三ヶ月を越すような長期療養になると、限度額は5万程度に減額されます。つまり三ヶ月連続入院で約30万。四ヶ月なら35万。五ヶ月なら40万となります。
ということは、これを逆算すれば1日3000円の入院費が保険で下りれば、家計が赤字になることは無いわけです。そこでその後私自身の保険も、1日の入院を4000円と言う数値に少しずつ減らして近づけていきました。
しかし61歳になり、果たして実際に利用するかどうかもわからないその4000円と言う補償を得るために、年間7万前後の保険料を支払う必要があるのかどうかは、フルタイムで働いている状況とはかなり違うなと言う感触を持っています。
収入があって、結構状態が良いから保険に入れて、収入が少なく健康状態が悪ければ保険に入れないという、まあ当たり前の現実に直面して、さて私自身の健康状況はと考えると・・・・やっぱり予想がつきません。
例えば今後5年間に3ヶ月入院するような病気になったとして、病院への支払いは約30万。一方年間7万の保険料を5年間払い続ければ35万。差し引き5万の損。場合によっては35万の損。悩ましいです。
しかし私の母親は現在84歳。医療保険に入ったことは一度もなく、骨折で三ヶ月ほど入院したのがもっとも長い入院生活。これを思うと、やっぱり不安ですが必要ないかなとも思えます。
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偶然にも私も、57歳で早期退職・・・そして仕事は教員だったということ。(2014.3.31付退職)
考え始めてからの生活シミュレーションや、教員を本当に辞めてしまってもいいのかという葛藤、退職後の生活への不安・・・。色々とありました。こちらを読ませていただき、私も今早期退職したことは正解だったと思いながら毎日を楽しんで過ごしています。
どうぞ、ご健康に気をつけられて息子さんのためにもお元気にお過ごしください。